本書は認知言語学の観点から、ある単語の意味が語源的なものから徐々に語用論的なものへと変化していく過程を記述し、この意味の変遷の背後に人間の認知が機能しているということを示しています。作者によると、この認知により単語の意味変化には一定の規則性が見られ、このことを実際の単語を取り上げて解説しています。この本は客観主義的な意味論を徹底的に批判しています。論理学に基盤を置くような客観的な意味論では言葉の意味を捉えることは不可能であるという立場をとっています。著者はモダリティーと接続詞を取り上げ、それぞれの中から具体的な単語をいくつか取り上げて、その意味変化を記述しています。著者の分析は、本当に細かいものであり、話しについていくのにはかなり苦労しますが、なるほどと思わされる部分が多いので、面白いと思います。