72年発表の4作目。『こわれもの』のタイトルで日本でも親しまれているイエスの代表作の一つであると同時にプログレの定番中の定番。プログレといえば陰のイメージがあるが、イエスはそれらとは相反する陽の雰囲気が濃厚であり、後に登場するプログレのグループのスタイルの一つの指標ともなった。クリムゾンが闇ならば、本作におけるイエスは朝日のような眩しさがある。本作からストローブスから移籍したリック・ウェイクマンが参加しており、彼の華麗かつ多彩なキーボード・プレイはプログレに強烈なイメージを植え付けることになった。時間不足が影響したのか本作にはグループ全体で演奏した楽曲と各々のソロをメインにした楽曲が平行して収録されているが、それがかえって魅力になっており、楽曲の質もさることながら彼らの素晴しいプレイが満喫出来る内容になっている。特にリックの2.は白眉だ。1.は彼らの代表作であり、これを聞かずしてイエスの本質は分からないというべき屈指の名曲。また彼らにしては非常に珍しいブルース風味(かなり薄味だが・・・) の効いた9.も屈指の名曲であり、この曲をイエスのベストとする人も多い。本作からアルバム・ジャケットをロジャー・ディーンが手掛けるなど文句の付けようがない歴史的な名盤。