Amazonレビュー
2002年に行われた『フラワー・ドラム・ソング』のリバイバルは、ブロードウェイでこれまでに試みられた実験のなかでももっとも大胆なもののひとつだろう。1958年、ロジャースとハマースタインにとっては“ヒット”したにもかかわらず、このショーがリバイバルされることは一度もなかった。作品は上品に年を取らなかったと感じられ、サンフランシスコにおける中国系アメリカ人の描写が批判の対象になったのだ。そこで脚本家のデヴィッド・ヘンリー・ホワンは台本を書き直し、歌の順序を目的に合わせてあちこち動かし、進行にそって完全に並べ替えた。ゴールデン・パール劇場ではアクションが中心だったが、いまや新しい「フラワー・ドラム・ソング」には大掛かりな“ショーの中のショー”的要素があり、大胆に様式化された舞台装置の中でもっともセンシティブなナンバーのいくつかを演じることが可能になった。アレンジャーで音楽監督のデヴィッド・チェースはスコアに積もったちりを払い、音楽は生気を吹き込まれて脈打つようになった。とくに注目すべきはショーの中盤に出てくる2つの非常に魅力的な歌で、「ファン・タン・ファニー」はいまや60年代のサーフィンの要素を取り入れたヒップシェイキング・ナンバーであり、一方の「チャプスイ」は騒々しいビッグバンド・フィーバーで爆発する。リー・サロンガ(「ミス・サイゴン」)は主役をじつに見事に演じ、バラードに才能があることを立証している。しかし、「アイ・エンジョイ・ビーイング・ア・ガール」や「ファン・タン・ファニー」を魅力的な姿で歌うサンドラ・アレンにも注目したい。厳格主義者は欲しいものすべてを要求して金切り声をあげるが、この新しいレコーディングは彼らを黙らせるだろう。(Elisabeth Vincentelli, Amazon.com)