Adobe Flash Professional CS5 (スクリーンショットなどはWindows版)を使って, Flash Lite 2.0 + ActionScript 2.0 で, タイムライン指向(=デザイナのり)でのアプリ製作を, 典型的なアプリ作成を例に説明した本. ActionScript 2.0についてはsubsection 1つを費やして基本文法と主なグローバル関数を解説しているが, こう書けばこうなるという感じの記述. IDEのグラフィックス機能はそれなりに説明されている. もちろん Flash Lite ならではのパブリッシュ設定は説明されている.
特徴的なのは, 各章で作るサンプルごとに, Flash Lite 4.0 + ActionScript 3.0 への書き換え例が載っているところ. ActionScript 3.0 は 2.0とは全然違います, とだけ言って, 3.0の詳しい説明はない. しかし, Flash Lite 4.0に関する和文の文献というのは現時点ではほとんどないので, これだけでも, 移行しようとするデザイナには有益かもしれない.
CS 5.5で導入された AIR for Android によるネイティブアプリ作成には一切触れられていない. Android端末でも動く! というのは, そのことではなく, Flash Lite 2.0 なら Android 2.1 以前のブラウザ上で動く, Flash Lite 4.0 なら Android 2.2以降のFlash Player 10で動く, という意味と思われる. 本文中にはAndroidへの言及はない.
文献の少ないFlash Lite 2.0 + ActionScript 2.0を扱っており, さらに少ないFlash Lite 4.0 + ActionScript 3.0 にも触れているという点は評価できるが, 後者の説明が徹底していないという点で☆3とした.なお, 評者はサンプルをすべて試してからレビューしているわけではない.