つい先日、NHK-BSの「クラシック倶楽部」でこのエベーヌ四重奏団を知り、番組中でも演奏されていた Misirlou (クェンティン・タランティーノの「パルプ・フィクション」のテーマソングのアレです)がとても楽しかったので、ほとんど予備知識なしでこの FICTION を購入しました。
大正解でした。買ってよかった!
採りあげられている楽曲は映画に使用されたものを含むポピュラー音楽の有名曲やジャズのスタンダードナンバー、そして一般にはあまり知られていないけれどファンなら思わず快哉を叫びたくなるような渋い選曲のジャズナンバーで、全16曲(ただしトラック6はトラック7のイントロという扱い)。うち4曲でそれぞれ異なる女性ボーカリストをゲストに迎え、他に2曲、メンバー自身による歌が聴けるナンバーもあります。また、Richard Hery というドラマーが9曲に参加し、名前もゲストではなくレギュラーメンバー4人と同等の扱いでクレジットされています。
1. Misirlou 先に述べた通り、「パルプ・フィクション」で有名なあの曲です。
2. Amado mio これは今まで知りませんでした。でも良い曲。
3. Nature Boy あまりにも有名なジャズのスタンダードナンバー。チェロのピチカートがまるでウッドベースのように聞こえます(この曲だけではありませんが)。
4. Come together ビートルズのお馴染みのアレ。
5. Unrequited ブラッド・メルドーのオリジナル。"METHENY/MEHLDAU"の冒頭を飾るナンバー。
6. Calling you (intro) 言わずと知れた「バグダッド・カフェ」のテーマ曲。
7. Calling you 同上。
8. Corcovado アントニオ・カルロス・ジョビンの哀愁ただよう名曲。
9. Nothing Personal 故マイケル・ブレッカーの初リーダー作に収録。ドン・グロルニックの曲。
10. Footprints なんとウェイン・ショーターのあの「フットプリンツ」が聴けるとは!
11. Lilac Wine これもジャズスタンダードですね。
12. Smile ご存じチャップリン作曲の胸にしみる旋律。
13. Someday My Prince Will Come お馴染みの「いつか王子様が」。イントロはなんとメンバー全員によるアカペラです。美しい!
14. Somewhere (Over the rainbow) 言うまでもなくあの「虹の彼方に」です。
15. 7-29-04 The Day Of 「オーシャンズ12」に使われためちゃくちゃカッコイイ曲。弦楽四重奏でこれをやってしまうとは。
16. Streets of Philadelphia ヴィオラのマチュー・ヘルツォクの歌声が心地よい。ブルース・スプリングスティーンのオリジナルよりむしろこっちの方がいいかも。
先述の「クラシック倶楽部」でのインタビューでもメンバー4人が熱く語っていましたが、彼らはこれらの演奏をほんのお座興でやっているわけではなく、若いリスナーにクラシックに目を向けてもらうための取り組みとして重視しているようですし、何よりも彼ら自身が心から演奏を楽しんでいるのがわかります。演奏技術は申し分なし。個々の楽曲の編曲も見事。ジャンルにこだわらないリスナーにぜひ聴いてもらいたい超おすすめ盤です。