作品にけちを付ける気は毛頭ありません。『乙嫁語り』、今までにない地域を取り上げて、森薫さんの趣味の延長まっしぐら、ファンとしても楽しみでなりません。
しかし、いかんせん掲載誌が隔月刊の新設雑誌とあっては、連載終了まで行けるのか、若干の不安があります。
掲載誌の『Fellows』は「森薫」と「入江亜季」の二枚看板でスタートしましたが、残りのラインナップとのギャップがありすぎてどうも伸び悩んでいるようです。
そこで苦肉の策で刊行されたのが本書。
連載中の作品、それも、半年ほど前からの分を単行本を待たずにホイチョイと刊行した観が否めません。
『乙嫁語り&乱と灰色の世界 総集編』などと銘打たれていますが、特に作品に関する解説や考察があるわけでなく、森薫さんの「製作ノート」なるものがラフ画にちょっと解説を加えてある程度で掲載されているだけです。(それも4ページだけ)
入江さんにいたってはそれさえありません。
むしろ、表題作とは関係ない、単行本未収録作が読めることの方が収穫です。
何とかしてFellowsの読者を増やしたいと言う、痛々しい思いは伝わりますが、あまりに薄い内容です。