未だ聴いたことが無いあなた、
あなたには、賛否はどうあれ、
凄まじい音楽体験が確実にひとつ残っている。
この作品だ。
音楽に向かう姿勢が、もうまるで動物であるかのような野生。
フリーフォークという言葉は、この動物たちにはちょっと窮屈すぎる。
下地にフォークはあるにはあるが、野性的な感性と実験精神の邂逅により、
最早それは原型を留めることすら忘れてしまったようだ。
水中で夢を見ている様な透き通った音響。
野蛮でストレンジなのに、嘘みたいに優しい旋律。
自在に跳ね回るリズム、
万華鏡の様に目の前に色が広がり、戦慄。
ハナからルールが無いが故のアクロバット。
にもかかわらず、決して難解な作品にはなっていない。
この作品で、間口は確実に広がった。
未体験の人にこそ聴いてほしい。
卒倒必至、そんな音楽はそうそう出会える物じゃない。