中学生のときから高校まで何度も聞いたLP、20年以上も聞いていなかったこのアルバムを聞いたときは涙があふれてきた。
いまCDが売れなくなったと言われているけれど、理由は簡単だ。こんなアルバムが出てこないから。全ての曲が素晴らしい。僕の特にお気に入りは、「Plastic Doll」、「てぃーんず ぶるーす」、「黙示録」、そして「シャドー・ボクサー」だ。確か当時、原田真二は「黙示録」のことを「今世紀最高の名曲」とかなんとか言っていたが、半世紀近く生きてきて自分にとっては、十分に殿堂入りする曲。なにより全ての曲が、原田真二が10代のときの多感な時期に天賦の感性と才能で書き上げたものであることに価値がある。中性的とも思える声で歌う切ない、自分よりもちょっとワンランク上の綺麗な大人のお姉さんたちに対する憧れみたいなものを感じさせる。 このアルバムのすぐ後にでた「タイム・トラベル」も入っていて本当にうれしい一枚だ。
ボーナスとして2曲追加されているが、これは今の原田真二が歌ったもののようで、僕にとってはあっても無くてもよかった。声がすっかりしわがれてしまっているし、クリスタルの輝きの感性で心を洗われていたところに、水割りのウィスキーを流し込んだような気分になった。
最後に付け加えたいのが、このアルバム、音がいいです♪。30年前のマスターテープから復刻したということですが、保存状態がよっぽど良かったのと、もともとの録音が良かったのと(For Lifeレコードさん、ありがとう!)で、今のハイファイシステムで聞いても十分通用する音になっています。