97年発表の3rd。
"First Question Award" のやや「生真面目な」音作りに対する本人なりの反省か、
前作 "69/96" では一転、AC/DCやマイケル・ジャクソンの「ダサカッコ良さ」をモチーフ
に、諧謔に満ちた趣味性全開の作品でストレス発散(?)を図った小山田先生。
本作は、その開き直りの甲斐あってか、ついにコーネリアスとしての方向性をビシっと
定めた、まさに勝負作です!
他の方も書かれている通り、本作のモチーフのひとつは、紛れもなくビーチ・ボーイズ
(ブライアン・ウィルソン)ですが、前作のような戯画的なアプローチではなく、
ポップ・ミュージックの中で「誰も聴いたことの無い音・響き」を追求したブライアン
への敬意と共感を込めたオマージュであり、自らの目指す道を高らかに宣言した、衒い
の無い決意表明にも感じられます。
5年後に発表される次作 "POINT" で、更なる飛躍を果たす小山田先生ですが、その
快進撃の起点は、ここにこそあると思います。