フェイスブック本というと、ビジネスに使うとか、入門と言ったハウツー本をイメージする。そういう、ほかの数冊も読んだが、これは一味違うものだった。
私が面白いなと感じたのは、フェイスブックやツイッターといった新しいサービスが、何を目指していて、
私達のどんな欲求から生まれてきたものなのか?それは何をもたらすのか?がわかりやすく分析されているところだ。
インターネットが普及して、日本でも7割以上の人が利用しているそうだが、これまでは、そのことによってコミュニケーション力が弱くなるとか、
生身の人間と接することをしなくなるとか言われてきた。
しかし、本書には、ツイッターやフェイスブックは実は、あくまでもコミュニケーションの新しいツールで、
人はやっぱり誰かと繋がりたいものだということを、思い出させるものである、と書かれている。
特に、口コミのコミュニティがもたらすものは、物語、storyであると著者は言う。顔の見える野菜や手紙の着いた卵、なんていうものに私達がなぜ惹かれるのか?
恋人にもらった鉛筆が、なぜそこにある鉛筆と違うのか?
これからの消費はそういうモノ+物語になり、それを共感がバックアップする・・と。
そこに、ソーシャルなコミュニケーションツールとしての、フェイスブックなどが大きな役割を果たしているのだと。
長年商売をしている自分にとっても、何となく感じていたことが言葉になっていて、
非常にすっきりした。
創業者のマークザッカ―バーグも、インターネットは、あくまでも人と人をつなぐ道具と考えてこのサービスをスタートさせたと言っているという。
映画では、若干ステレオタイプなオタクとして描かれていたが、これに対する本人の反論まで取り上げられていて、大変興味深く読めた。
ほかの評論家的な筆者たちと違い、著者が実際にNYで大学院生として暮らし、フェイスブックが全米を席巻するその時を共有していたことも大きいだろう。
自らのNYでの経験とテレビマンとして第一線にいる感性と分析力、
それが、読み易い!!ということで、期待以上の一冊だった。