歯切れ良い論評で為替界に物申す元外国為替ディーラー松田哲氏が、敬愛する先輩ディーラー平松氏との共著。本書も切れ味よく「2010−11年の最大テーマは、ユーロ円=100円台へ」とあり、その根拠をファンデメンタル分析の立場から説得力ある文脈で綴っています。夢中になってページをめくりました。同様にドル円についても、ズバリ「70円台」を予測しています。具体的な相場へのかかわり方ですが、本書では「(ユーロについて)値ごろ感で”買ってはいけない”」と警鐘を鳴らし、「(ポジションは)長期的には”売り”で入る」事を推奨しています。松田氏は本書で「テクニカル分析によるトレードに警鐘を鳴らす」立場を取っています。今回、本書への評価の星3つですが、まず読後の感想として「ファンデメンタルさえ分かれば、すべて良しでは実際のトレード現場では危険」だと反論したい。やはり一定程度のテクニカル分析が必要だと思います。まったくの初心者が「本書のファンデメンタル分析だけでは危ないなあ」と感じます。著書の松田氏も「酒田五法」などを分析手法として使われていますし、出演するDVD教材でも自身は「(大学教授の)林康史さんの次にチャーティスト(テクニカル分析派)である」ときっぱりと語っています。したがって、松田氏が本書で述べている「テクニカル分析は必要はない」とも受け取れる文脈では、説明不足かも。あと、松田氏を神格化するような5つ★評価が並ぶようなレビューは好ましいとは思えません。本書だけでなく、松田氏の過去の著書「FX 「シグナル」を先取りして勝つ!」などチャート分析モノの著書も手にとってバランスよく学んでほしい、と切に願う。