1年半ぶりのゆずのニューアルバムを購入した。
まずジャケット・ブックレットの細部まで考えられたデザイン、
そして写真が素晴らしい。
『虹』のPVも大変良かったが、このFURUSATO小屋は
森本千絵さんのアイデアなのだろうか?
これは大いに評価したい。
そしてアルバムの内容は、1曲1曲の完成度が高く、
間に挟んだインストなどで曲順をシャッフルしたり、
編集したりせずに通して聴けるようになっている辺りに
制作者側の、1曲1曲ではなく、1枚のアルバムだ!という
意気込みの高さがうかがえる。
アルバム全体を通して聴くと、30歳代に突入したゆずが、
身の回りの日常や、体験したこと、感じたことを唄っているのは
今までと変わらないのだが、その先に、人の心が帰って行くところ
"FURUSATO"がある、という、共通したテーマのようなものが
見え隠れしているのが印象的だった。
それは場所であったり、大切な人(家族・友人・恋人)であったり。
時には壮大に、時にはささやかに、優しく・・・
不思議なことに、どの曲にも"FURUSATO"が感じられるのである。
もちろん『いちご』にも。
年齢を重ねるごとに着実に成長し、音楽でメッセージを発信することによって
社会の一端を担っているという責任感がちゃんと伝わって来る、
素晴らしいアルバムに仕上がっている。
失礼ながら、3年ぐらい前に「も〜ぉすぐ30歳♪」と能天気に唄っていた人たちと
同じ人が作ったとは思えないぐらい、大きく成長している。
思うに、ここ1年ぐらいの世の中のニュースを振り返ってみると、
30歳代、特に前半の世代は元気がないなぁと感じる。
ちょうど第二次ベビーブーム世代の直後、受験戦争では上の世代の影響をモロに受け、
バブル景気のウマウマを感じることもなく、就職難に。
90年代の大量消費型社会を担い、そしてその後は転じてエコ社会。
今は派遣切りに遭っているかもしれない。
本当に時代に翻弄され、泣きを見ている世代だと思う。
これはゆず自身もそうであり、ゆずを熱心に聴いている世代にも
当てはまるのではないだろうか?
でも、泣いてばかりはいられない。
同世代の人たちを勇気づけ、励ますことが出来るのは、同世代の人ではないかと思う。
もしも、生きる目的を見失っていたり、人生の転機を迎えていたり
元気がなく毎日を過ごしていたら・・・このアルバムを聴いてみてほしい。
大袈裟に聞こえるかもしれないけれど、きっと何かを感じることが出来ると思う。
そしてまた、明日に向かって走り出せるんじゃないだろうか?
そんな『希望』を与えてくれるアルバムでした。