「戦場の真実を伝える」というと、その行為の理由に美辞麗句を付けたくなるのが人の常だと思うのですが、高橋さんにはそのようなところが一切ありません。
自分の感情に嘘偽りなく文章を書かれているところ、自分の人生を全く誇張なくフラットな表現で書いているところが逆に印象的でした。
『報道写真家の自伝』というだけで読者は構えてしまうと思うのですが、この本に関しては誇張のないストレートな文章&興味深いストーリーのおかげで一気に読めます。
「報道写真家になるつもりは毛頭なかった」という高橋さんの目線、つまり一般人の感覚と同じ目線で文章が書かれている分、逆に恐怖や苦痛も生々しく感じられて良かったです。