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でも、この作品の対象年齢は意外と高いような気がしました。なにせ出だしからキングらしい(?)ちょっと品のない話で始まるのだから……。
また、タイトルには“ドラゴンの”となっていますが、ドラゴンを倒しにいったりする胸躍る冒険活劇タイプのファンタジーではありません。陰険な魔術師が王国を影で牛耳っていて、王子たちをねちねちと――。
こう書くとあまりおもしろくなさそうですが、良作であるのは間違いありません。友情、人の心、人の強さ弱さといったことを子どもたちに伝わらせようと奮闘しているキングの姿が目に浮かんでくるようなキング印の子ども向けファンタジーでした。
ある王国に平凡な王様と非凡な長男、父親そっくりの平凡な次男がおりました。いつのころからか、この王国には邪悪な魔法使いがいて、彼はついに王を毒殺してその罪を長男に着せ次男を傀儡の王として国の乗っ取りをはかります。罪人として針の塔にとじこめられた王子ははたして脱出できるのか、、、
というストーリーです。
父親の関心を得ようとする兄弟たち、悪意はないけれどもこどもを傷つけてしまう親の言葉、兄へのねたみ、ささいなことが積み重なって魔法使いに付け入る隙をあたえてしまう過程はキングの得意とするところでしょう。そのあたりの心理描写を楽しめました。星ひとつマイナスはラストでキングの娘と同じ名前の少女が出てくるのですが、彼女のあつかいが中途半端な気がしました。
英語は正直、難しかったです。単語も難しいし、児童書独特の言い回しってありますね。これが意外と難しかったです。”だってそうでしょう?”とか、”それはずっとあとのおはなし”なんて感じの言い方だと思うのですが、グリシャムなんかには絶対出てこない言い回し。これに慣れるまで大変でした。
でも、児童書扱いとはいえ、キングを読み終えた自信は大きいです。本格的なキングに入る前のウォーミングアップとしていいと思います。
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