衝撃のデビュー・アルバム(
Milliontown)に続く英国プログレ・バンドFROSTの2ndアルバム。
メンツは中心人物であり売れっ子プロデューサーでもあるJem Godfrey(Key)、再結成IT BITESでも活躍中のJohn Mitchell(G/Vo)、John Jowitt(B)とAndy Edwards(Dr)という英国プログレ・バンドIQのリズム隊コンビ、とここまでは1stと同様。2ndではさらにインディーズ・プログレ・バンドDARWIN'S RADIOのDeclan Burke(G/Vo)も参加。このDeclan Burke。スペシャル・エディションに収録のクリスマス・セッションでも確かなテクニックを見せ付けてます。
鮮烈な印象だった1stのオープニングから一転。今回のオープニングはいきなりの思索路線。そう来たかと思わせといて、お待ちかねFROSTの代名詞とも言えるズ太いユニゾン・リフも#2で登場。ミステリアスな序盤からスケールの大きなサビを持つこの楽曲においても強力なフックとなっています。
突き抜け切らない高揚感(英国モノはこのサジ加減が大事!)を持つ#3のサビは思わず肩が揺れる程POPでグルーヴィ。その後の変態的アンサンブルとの落差が又効いてます。
シンセによるディストーションギター風単音メロディに導かれ、怒涛のシンフォニックな音のシャワーに突入する#5の冒頭。これは快感です。ポルタメントを効かせたシンセの高速分散和音アルペジオが興奮に追い討ちをかけます。楽曲自体はJemお得意のデジタルグルーヴを活かしたコンテンポラリーなものですが、POPなメロディにヘヴィネスとクラブ/ダンス方面のエッセンスを加えたこのセンス・・・・ありきたりなプログレ・メタルを初めとしてプログレの”型”を”再現”するだけのバンドなら腐るほど居るが、FROSTのような真にプログレスするサウンドを聴かせるバンドは他に見当たらないんじゃないでしょうか?
名盤だった1stのハードルを軽々と越えて、楽曲のバリエーションも豊富になったこの2ndアルバム。もう既に次が待ちきれないですね。それか、来日してくれないかな?う〜ん、無理だろうな〜。
ステンドグラスや人の瞳にトランプのマーク、とFROSTのシンボルがそこかしこに配された16Pブックレットの写真が楽しいです。こういった細かい部分にプログレ・ファンの気持ちを良く理解したバンドの姿勢を感じます。
スペシャル・エディションは見開き3面デジパック仕様でDVD付き。
DVDはユーモアたっぷりにレポートするJem Godfrey撮影・編集による、2時間以上ものアルバムの制作状況ドキュメントやクリスマスセッションを収録。
ドキュメントではRoland FANTOM-XやFANTOM-Gなど最新シンセやKORG POLY-800にRolandのリズムボックスCR78などヴィンテージ機材を嬉しそうにいじくるJem Godfreyの姿とともに、最新DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション:MIDIとオーディオを融合したプロ・トゥールスのようなデジタル制作環境)を使用してのサウンドメイキングの過程が見れたりと興味がそそられます。何気ないメロディラインに実は幾層にも目立たない音色のメロディラインが隠されていたりなんかして、宅録やアレンジやってる人は興味深く見れると思います。