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アルバム未収録曲となると、アルバム収録曲と比べて完成度が低いようなイメージを持つかもしれない。
しかし、このEPに収録された楽曲がアルバムに収録されなかったのは、コナー・オバーストがアルバムに合わないと感じたからであって、完成度が劣るというわけではない。
と言うよりも、コナー・オバースト自らが
「アルバムに合わないから収録はしなかったが、とても気に入っていて、どうしても世の中に発表したかったんだ」
と語るこのEP。その完成度を疑う事は、彼のソング・ライティング能力を信じていないという事だと思う。
彼の魅力は、名曲を大量に生み出すその卓越したソングライティング能力と、
搾り出すようにして歌う、その歌声。
この二つが大きいと思う。
曲の良さはもちろんとして、ここで伝えたいのは後者、彼の歌声だ。
アコースティックギターやストリングス、そして時たま響く電子音の上にかぶせられる、
わびさびの世界のようにも受けとめられるような、独特のリズムの歌唱法。
もし、彼の歌声を1単語で表さなければならないなら、少し迷った後、「儚い」を選ぶ。
苦しそうに声を絞り出す過程で生まれる、わななくようにブルブルと震える声!
なんて声をしてるんだ!!ものすごい!!
聴く者全てにそんな印象を与えるのが、このEPの一番のハイライト、2だろう。
どんな音楽趣味を持っている方でも、この曲は1度聴いた方が良い!
彼の声が胸に迫り、ヘッドホンで聴いていると胸を鷲掴みにされているような…
だんだんと切なくなって息が詰まり始める。
エモだエモだと言われるシーンの中、ここまで聴く者の胸に訴える曲があったろうか?甚だ疑問だ。
ここでは2を大きく取り上げたが、他の曲も秀逸。彼の持つ素晴らしい作曲能力を堪能できる。
しかし、2ほど彼の凄まじい声を前面に押し出した曲はアルバムにもなかなか収録されていないため、
どうしても2の絶賛コメントに大きく場所を取られてしまう。
ここまでで作曲能力にばかり焦点を当ててきたが、作曲と対を成す力・作詞能力にも輝くものをもっている。
ここでも2を例にあげるが、詩的な歌詞の中で歌われているのは、
「恋人達は皆、手足を縛り上げられたまま海に放り込まれ、純真の中で溺れ死ぬべきだ」
と言った、少年の胸いっぱいに満ちているような感情。
こんな歌詞を、ありえないような感情爆発ヴォーカルで叩きつけられたなら、
失恋直後に聴いたら間違いなく泣いてしまうだろうなっと思う。
何がともあれ、2だけでも聴くべき。なんとしても。
オススメ!
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