デッドにとって3枚目となるライブアルバムでアナログレコードでは驚異の3枚組です。
その名の通り72年のヨーロッパツアーからの音源ですが、この72年という年はデッドにとって大きな変化が近づいていた時期でもあります。キーボード兼ボーカリストのビッグペンが肝硬変を患っていたため(彼は73年に27歳という若さで亡くなってしまいます)ピアニストのゴッドジョー夫妻が加入し、さらにサウンド面でも、それまでのサイケデリックな泥臭さから都会的な洗練された音色(これはガルシアとボブに顕著)に変わっていきます。
そのような転換期にあっても内容は素晴らしいもので、良質の楽曲をデッドのゆるい演奏でたっぷり聴かせてくれます。特にデッド特有の上手いのだか下手なのだかよくわからないコーラスワークが素晴らしく、China Cat Sunflower→I Know You Riderは名演といっても十分な演奏です。全体的にコンパクトにまとまった印象ですが、その分楽曲の良さと演奏力できかせる名盤です。
また、このRhinoのリマスター盤には、40分にも及ぶボーナストラックが追加されています。そこにはいまいち影の薄かったビッグペンの真骨頂のGood Lovin'から始まる長尺メドレーも収録されているので、こちらがお勧めです。