企業の組織をいかに構築し、そこで働く人のモチベーションをいかに向上して組織としての生産性を高めて企業競争力の強化につなげるかという組織マネジメントの問題についての本は、成功事例をもとにした軽い読み物風のビジネス書が多くを占めますが、対極的に理論面から展開した本は非常に少なく、本書はその中でもかなり本格的に系統的にまとめられており、実践のための裏付けを行うという点では非常に有益だと思います。モチベーション、コミュニケーション、リーダーシップなど各テーマについて、社会学や心理学などの基礎学問を応用して確立された理論を中心に解説しており、特に自分の属する組織に対して問題意識のある人は示唆に富んだポイントをいくつも見つけることができるでしょう。
ただし理論を無機質に説いている教科書的な本であることと、日本語が若干こなれていない訳本ということもあって、読んでいて退屈感は否めません。問題意識のない人が読んでも眠くなるだけでしょう。