私は、この本を読んで初めて、「オタワ憲章」を理解した。
「個人の保健行動を変える」というような、健康を個人の責任だけで解決できるという幻想に基づいた理解しかしていなかった。
その他にも、socio-determinants of health、common risk factor approach、政治や経済の中での医療の位置付け・医療システムの機能と幅広い内容が系統だって記載されており、保健医療の思想の「枝葉」ではなく「幹」の部分を理解させてくれる。(金科玉条の様にもてはやされるevidence based medicineの考え方も、この幹の部分を抜きにしているため、biomedical modelの道具に使われてしまっていることが多いことにも気がつくことだろう。)
世界的な公衆衛生の歴史と流れから、最新の歯科公衆衛生の潮流までを理解させてくれる良書である。