なんとなくもうシー・アンド・ケイクの新作はないのかなあ、などと思っていましたが、出ましたね。しかも前作、前々作よりも、もっと集大成感が強いまさにシー・アンド・ケイクだという音。それはシカゴ一派の中で、最も歌を大切にしてきたグループだということ。本作は非常にシンプルな生音中心のサウンドで特に目新しいことは何もやっていないのに、もはや貫禄を感じるし、自分たちのこれまでの音楽活動を総括しているように聴こえます。その結果、アルバムとしてとてもまとまりの良い非の打ち所のないような作品に仕上がっています。
音楽性などは全く違うのですが、かつて90年代のUKにブー・ラドリーズという素晴らしいバンドがありましたが、彼らの最終作「キングサイズ」がこれに近い感覚だったんですね。何かこう自信を持って自分たちの音楽を鳴らしているというか。それはまた僕が彼らに求める最良の音楽でもあり、彼らにとっての王道だったというわけです。そんな感覚がこのアルバムからも感じ取られました。