1巻に限って言えば『百合姫』と『REX』の中間的作品という印象を受けました。
舞台となる近現代の架空社会は我々の住むそれにほど近いが、主役の少女二人が従事する「お仕事」がやや特殊でブラックなテイストを醸し出しています。
死者の残した「遺言書」を遺族に届ける「葬儀屋」として働くドジっ子新米?の十和(とわ)とクールで完璧に仕事をこなすアスタルテ(愛称・アーシュ)のお話です。「葬儀屋」は「死者の言葉を運ぶ」職務ゆえに一般人には不吉がられ「遺言書」を届けた遺族の間では時に骨肉の争いを目の当たりに――ということも。
そんなブラックな出来事にぶつかりつつも、この1巻では「お仕事を通じて成長する少女」の姿を主に描いていて、百合度は文頭の通りやや低めです。実は表紙を開けた直後が一番百合百合という(笑)
ただ、十和はアーシュをとても慕っているし、アーシュは十和を何よりも大切な存在だと思っているようで、潜在的な百合分はばっちり用意されていますので、この先の絆の深まりに期待したい作品です。
ちなみに画像の上1/3くらいの「黒い部分」が本当の表紙で、その下は全て帯という、コミックにしては一風変わったつくりにも注目です。帯を外すと黒に紫メタリックの囲み装飾と、本のイメージが一変しますのでお買い上げの方は一度見てみると面白いかもです。