前作では音圧をめいっぱい上げ、ダイナミクスを無視した作品をリリースし
60's70's本格ハード・ロック、フォロワーの作品としてかなり見劣りのする出来だった。
そんな作品でも ☆5 付け絶賛レビする、とことん音楽にうとい下種が現れたり、
"Smokin'Joe Bonamassa" として1994年の
CD デビュー以来、
初めてビルボード・アルバムチャート Top100にチャートインするなど・・・。
迎合なのか、リスナー底ざらい戦略なのか・・・どちらにしてもサウンドの質を落としたのが、
嘆かわしいと思ったリスナーも少なくないのでは・・・。
そもそもボナマッサは飛びっきり上手いギタリストなんだけれど情念的なネチっこさが薄く、
紳士、ぼっちゃん、淡白、優等生、なんて言葉をイメージしてしまう。
・・・でこの新作、全編セッション形式の醍醐味とタビングの妙がマキシマムに生かされた仕上げで、
オプナーからやられてしまう事になる。
アルバムを通して、意図的にラフ仕上げ、アイデア、遊び心満載、で既出のアルバムでは成し得なかった
観念を具現化出来た、ボナマッサの快心作と言える。
オリジナル5曲(T-1, 2, 5, 7, 10,) カバー7曲と、ともすれば模倣に大きく依存し、
独創性の欠如に陥ってしまうのだけれど、今作はそんな心配はまったく無用で、中でも
OST曲のカバー2曲 (
T-3, T-12,) は興味深く、アルバムの質感を高めている。
更に T-4、キース・ジャレットやマイルスって言うより、どちらかと言うと女性 JAZZ-Vo に
取り上げられる頻度の多いスタンダード(リア・ワース、ボビー・トラップ作)のボナマッサ・アレンジが
実に巧妙に仕上がっている。(まったく別物仕上げなので必聴)
全12曲 約63分の最高傑作 !!
T-8,ポール・コゾフが充分に弾けなくなった時代のカバー曲を取り上げるのはちと反則でショっ!!