2001年作。2枚組30曲の大作。
ドリルンベースを主体とし、合間に1〜3分位のピアノ曲が挿入されています。これまでのハチャメチャな作風からすると、ピアノ曲の印象が強いせいもありますが、ドリルンベースの曲でも悲しげなメロディーのものがあり、全体的におとなしく感じられます。
発表当時は、Radioheadがエレクトロニカを引用した作品を発表した後で、リチャードにはオリジネイターとして斬新なスタイルを提示するのではないかという期待がかけられていたと思いますが、見事に裏切り(笑)、サティの模倣、前作のドリルンベースの二番煎じ…といった第一印象のためか、当初の世間の評判は低かったように思います。
しかし、よく聴いてみると常人では考えられないくらい細かく作りこまれており、冒頭のDisc1-Tr.2から、ドラムの音(やエフェクト)が数小節ごとに変化していて、作業時間を想像すると気が遠くなります。また、そのエフェクトにピッタリはまったメロディ。パッと聴き雑に聞こえるのですが、よく考え抜かれたようにも思え、適当に作ったとしても、考えて作ったとしても天才的だと思います。個人的に、月日が経つほどスゴイんではないかと思うようになりました。
リチャードの作品は憶測に始まり、憶測に終わってしまうことが常ですが(笑)、その後の引退発言(?)も含め、今作は憶測の極みといえるのではないかと思います。
個人的にはDisc1ではTr.2、Tr.10、Disc2はエレクトロからドリルンベースに変化するTr.9、ピアノ曲Tr.15がお気に入り。
おすすめです。