私が最も尊敬する人物は《マザー・テレサ》だが、実は、そのきっかけは、このアルバムだったりする。このアルバムの発売当時、《パティ・スミス》は、「私は、マザー・テレサを尊敬している。」という発言を繰り返し、1曲目の「PEOPLE HAVE THE POWER」については、「これはマザー・テレサのような人のことを歌っている。」という趣旨の発言をしていた。当時、まだ若かった私は、《パティ・スミス》の影響で《マザー・テレサ》を尊敬するようになり、その後、紆余曲折を経て、今に到っている。そういう意味で、これは、私の人生を変えてしまった一枚である。まさに、《PEOPLE HAVE THE POWER》という感じである。
結婚・引退・出産を経て8年ぶりのカムバック作。まるでマシンガンのようなドラムロールから始まる“People have the power”・・・「人民に力を!」なんて言葉、ジョン・レノンのほかに歌えるのはパティ・スミス以外にはいないよなぁ。ラジオ・エチオピアの頃のようなエキセントリックさは影をひそめ、全体的にはずいぶんふくよかに丸くなったイメージ。ラストの“JaksonSong”は息子に捧げた曲、っていうのもジョンと少しダブるけど。 凍てつくような寒い世界で、凛と背筋を伸ばしてまっすぐ歩いていくために必要な音楽。