ご高名な寺沢先生の新しい本です.救急外来におけるいくつかのトピック(外傷・ショック・中毒・熱中症・低体温・溺水)に関して医学生に語りかけるような口調で分かりやすい説明がなされています.本当に講義をきいているかのようです.ところどころに挿入されているコラムが興味深く,寺沢先生のこれまでの苦労話やERドクター・総合診療といったGeneral practiceに対する愛着が伝わってくる話題が満載です.救急外来で出会うトピックの多くを網羅しているわけではないのでこの1冊でとりあえず大丈夫,という本のつくりではなく同著者の有名な赤本・青本も同時に活用されると医学生・研修医の先生方に役に立つと思います・・・といいつつ,本当にこういった著書を読んで精進しなければいけないのはいいかげんな救急診療をしつつ「自分はそれなりにできている」と誤解している自分のような中堅-上級医のほうなのだろうと思います.最近はER関連の良書がたくさん出版されており勉強に事欠かない状況になっています.研修医のみなさんどうぞ修練して頼りない上級医を凌駕してください.個人的にはER診療を守るのは研修医・レジデントクラスの先生方だと思っています.