1961年録音のブルーノートでの初リーダー作。50年代のブランクを全く感じさせない会心の作です。ゴードンを支えるのは名盤「US THREE」のトリオ、ピアノのホレス・パーラン、ベースのジョージ・タッカー、ドラムスのアル・ヘアウッド。そこにフレディ・ハバードのトランペットを加えた2管によるクインテットでの演奏です。
ゴードンの演奏はゆったりとして力みがなく、安定感があります。バラード「YOU’VE CHANGED」はまるで自らの胸の思いを切々と吐露するかのような名演。そのしみじみとした表現の素晴らしさには深く心を奪われ、思わず聞き入ってしまいます。ハバードのトランペットも控えめにそっとゴードンに寄り添います。軽快なテンポの「FOR REGULARS ONLY」、ファンキーな香り漂うブルース・ナンバー「SOCIETY RED」、ボーナス・トラック「I WANT MORE」はいずれもゴードンのオリジナル。
共演メンバーは全員このアルバム制作時に初めてゴードンと顔を会わせていますが、ゴードンとハバードの息の合った爽快なプレイ、一体となって二人を盛り立てていくパーラン・トリオ、そしてそこから醸し出される和やかな雰囲気に、こちらまで自然と温かく楽しい気持ちになっていきます。ゴードンの一連のブルーノート作品の中にあっては不遇の本作ですが、リラックスした中にも心浮き立つような気分が味わえる魅力的な1枚です。