日産CM曲「Time To Say Goodbye」が大ヒットしたことにより、日本でも人気アーティストとなったサラ・ブライトマン。ヒット効果で埋もれていた旧作の一つが日の目を見ることになった。
原題は『Dive』。1993年作品で、エニグマに参加したことでも知られるフランク・ピーターソンのプロデュース。「海」をテーマにしたコンセプト・アルバムだ。海と言っても、「大海原」ではなく「深海」をイメージさせる神秘的な作風。幻想的なエレクトリック・サウンドと、ポップなメロディーが心地よい。
方向性で言うと「ラ・ルーナ」にかなり近い。あれも良いアルバムだったが、実はこっちも負けていない。別ヴァージョンでシングルにも収録された「When It Rains In America」はポップなオペラといった名曲だし、A面曲だった「
Captain Nemo」(*) は意表を突く実験的な作風が面白い。「Island」も明るく、口ずさめる秀曲。
新作として、「今」リリースされたらもっと売れるかも知れない、そんな作品である。ただし、せっかく再発売するなら、シングルのみの別ヴァージョンも追加して欲しかったな。そうすれば旧譜を持っている人にも売れただろうに。計算上、CDの余った収録時間内で収まるので余計に残念。
(*)あまり知られていないが、実はカヴァー曲。スウェーデンのポップ・ユニット:
DIVEのデビュー・シングルだ。