決して下手な作家ではないとは思う。
本書はゲーム「Devil May Cry」と「Devil May Cry 2」の間の物語という位置ずけであり、双方をPlayしているユーザーには、それなりに擽りのある作品。「ダンテ」のキャラクターの立て方は前作に近く、結構魅力的な男に仕上っていると思うし、ストーリーの展開も面白かったと思う。
ただ、やはり前作同様展開があっさりし過ぎて「小説」として楽しむに至らないのだ。ゲームで例えれば最低限のフラグだけたてて先に進んでしまうようなストーリーと言えば解かっていただけるだろうか?カプコンの監修の為なのか、ページ制限のためか、作家自体の腕かは知らないが、「ダンテ」というキャラクターを動かし切っていない。考え様によっては本作品のエピソード1つで、ゲームが一つできると思うのだ。設定的には面白いことを考えているのに、使い切っていないのが、勿体無いと思う。
また、これはゲームの「Devil May Cry 2」と共通して思うことなのだが、ヒロインは何処まで必用なのだろうか?ビジネス的に云々という話しがわからないわけではないのだが、下手に主人公と一緒に「闘えるヒロイン」を出さない方が話しが締まる気がしてならない。前作のギルバ(バージル)のようには描けていないだけに、どうして設定したのか理解に苦しむところがある。
悪いとは思わないのだが、登場させたのであればそれなりに書き込まないと作品の質が下がる。