のちのアトミック・ルースター、ハード・スタッフを渡り歩くブリティッシュ・ヘビーには欠かせない(と勝手に思っている)ジョン・デュカンが芸能活動をスタートした記念すべきアンドロメダの唯一作。タイトルもジャケットもファースト・アルバムと変わっているが、ファーストに未収録音源や初期ライブを追加した2CDなのでご安心を。デュカンの傍若無人かつ重いギターは、ハード・スタッフ以上だ。
1.Too Old/彼らを代表するヘビー・ナンバー。冒頭のギターがいきなりリズムを切り替えるところが鳥肌。重いだけでなく、ほろ苦さのあるデュカンのボーカルもよろしいし、ベースのはみ出し具合も独特。2.The Day of the Change/いかにも英国然としたマイナーなミドル・テンポ。やはり途中からギターが暴れまくる。5.Return to Sanity/組曲形式となっていて最も強い印象を残す。冒頭はホルスト「惑星」をボレロのリズムでアレンジしたもの。歪んだギターがピークに達したとき、いきなりブレイクしメランコリックな曲が始まる。この「間」が素晴らしい。8.When to Stop/アルバム最後を締めくくるドラマチックで速い曲であるが、そこへ行き着くまでいろんな遊びがある。全体に、いろいろな曲のパターンがあるのが特徴だ。ここまでがファーストの内容。
9.Go Your Way/彼らのシングル。ギターのカッティングがかっこいい。と思っていると突然スコットランドの軍楽になってしまう。ほかにも、アランフェス協奏曲や「栄光への脱出」テーマなど、あらゆる曲をハードロックにしてしまっている。ブルーズ色は薄い。
Disc2は、デュカン本人が保管していたデモや、ジョン・ピールのライブを収録。音質には期待できないが、ライブは、アンドロメダのさらに前身のTheAttackの頃の録音を含んでいる。ライナーにはジョン・デュカンの長いインタビューが掲載されていて、相当の自信家だったようだ。他人のプロデュースを断ってセルフ・プロデュースにしたり、デビュー作は売れると確信していたと語ったり。今となっては彼が成功までたどり着けなかったことをみんな知っているので身にしみるインタビューだ。