舞台も設定も異なる6つのエピソードが収録。
友情、肉親の愛憎、人と人の不思議な縁―。いろんな形の男同士の関わりが描かれています。
相変わらず動きのない絵で登場人物の孤独や喜びを表現するのが巧いですね。
『湖の記憶』はオノ・ナツメ作品では珍しいSF。
大切な肉親の“人生でやり残した事”を叶えてあげたい。そんな優しい想いから始まる物語。
無機質な関係の父子の前に現れた一人の中年男。彼は未来から来たと言うのだが…。
男が来た事によって心が通い始めた父子。彼らに用意された皮肉な結末。哀しいがアンハッピーではない。
読後、何とも言えない余韻を残す作品です。
『ジェラテリーアとカラビニエーリ』は美味しそうなジェラート屋さんの前で警備をする軍警察官のお話。
テーマは因果応報?大人気ない准尉さんがお茶目で可愛い。短いけどユーモア溢れる作品です。
『パートナー』はコンビを組まされる事になった新米刑事とベテラン刑事のお話。
ある時、署内に悪い噂が流れ自分の相棒が疑われている事を知るのだが…。
人は周りに流される事なくどこまで人を信じ切れるか?読んでるこちらも考えさせられます。
ベテラン刑事のキースが素敵です。沈着冷静だけど仲間想い。
彼らを主人公に長編が来年からスタートする様ですね。楽しみです。