50分間のDVDはCG中心の解説から成っている。遺伝子、特にDNAの複製や転写、翻訳の映像は講談社ブルーバックスの『DVD&図解 見てわかるDNAのしくみ』が優れていて、インタラクティブに作られている。その方が情報を無駄なく盛り込めるからである。残念ながら『人体紀行』はインタラクティブに作られていない。第2章「遺伝子DNAのしくみと役割」では、複製や転写、翻訳のしくみは概念的に解説されていて、酵素の関係などは無視されている。染色体上にあるよく知られた遺伝子のいくつかが紹介されているのは評価できる。第3章「医療への応用」では、乳ガン細胞がもつ特異的な増殖因子受容体を攻撃する分子標的治療薬の開発の試みが少し紹介される。第4章「生命の起源と足跡」にはRNAワールドがほんの少し触れられているだけである。3DのCG製のメタリックな全裸女性が歩く場面が頻繁に、ほとんど無意味に出てくるが、これでは学校の教室で見せることができない。