なぜ男たちはDVに走るのか? 職業、年齢、生い立ちなど、加害者たちになんらかの共通点はあるのか? 男たちに暴力を止めさせる手立ては? 加害者、被害者双方の生の声をできるかぎり多く集め、様々なケースからDV問題の本質を浮かび上がらせる初めての試み。
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23 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
もう一つの別の世界観が見える貴重な一書,
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レビュー対象商品: DV(ドメスティック・バイオレンス)--殴らずにはいられない男たち (光文社新書 (010)) (新書)
これまでのDV被害者側の視点では見えてこない加害者側の視点が読める一書。
だからといって、筆者も述べているとおり、これは決してDV加害者擁護では無い。加害者の世界観を偏見なく(そのまま書いてあるので)、見ることができ、そこから解決策をどう探るかの一つの材料になると思う。 筆者の良心的な姿勢は一貫している、と思う。というのは、筆者自身にも偏見があるところは(筆者は男性なので、男性として共感するところがある、など)をきちんと書いた上で書き綴っており、あくまでも当事者の声をそのまま活字にしているのがほとんどである。 また、読者に偏見を持たせないような、筆者自身の感情とか、教条的(暴力については、こうあるべき、こう考えるべき等)な態度は極力避けている。そのことによって、ありのままの加害者の世界観を伝えようとしていると感じる。 貴重だというのは、加害者側の生の声を見聞きすることが実際にあまり無いからだ。 加害者の(もちろん、自分勝手な論理かもしれないが)DV,暴力に対する、あるいは夫婦関係、男女観、あるいは男女間の力関係の価値観、世界観がこんなにも異なっていることを、こう表に活字として発表できたことはやはり非常に貴重であると思う。問題解決は、あくまでも、現実を徹底的に把握していなければ始まらないからだ。 また、余談だが、20名近くの加害者が協力してきたということも驚きである。これは筆者が男性であること、そして話しても大丈夫だ、と相手に信頼感をもたせる人間としての誠実さ、真摯さ、器などがあった故ではないだろうか。
35 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
実に深刻な問題だということがよくわかる,
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レビュー対象商品: DV(ドメスティック・バイオレンス)--殴らずにはいられない男たち (光文社新書 (010)) (新書)
トルストイの『アンナ・カレーニナ』の冒頭に「幸福な家庭はみな似かよっているが、不幸な家庭はそれぞれにみな違っている」という意味の一文がある。この本を読んで思ったのはそれと同じことだ。「妻を殴らずにいられない」男たち――つまり加害者の側からドメスティック・バイオレンスをとらえようという本はあまり多くないので、そういう意味では非常に印象深い。 それぞれに不幸な生育歴や異性関係歴を持ってきた男たちが、さまざまな状況などから妻を殴り始める。わたしにはよくわからない世界だったが、ある程度までは想像がつくようになった。 それ以外に感じたことは、殴る男と殴られる女が磁石の両極のように惹きつけあう――互いが互いを追い詰めていくことがあるのだということだ。
21 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
インタビューとしては秀逸。著者のDVに対する理解度に疑問,
By かなでぃ (東京都豊島区東池袋) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: DV(ドメスティック・バイオレンス)--殴らずにはいられない男たち (光文社新書 (010)) (新書)
加害者、被害者のインタビューが詳細にわたって記載されており、
他のDV関連の書籍に比べてリアリティのある内容に仕上がっている。 多くの書籍が、加害者を「怒りを暴力でしか表現できない自己中心主 義者」のように捉えているのに対し、DVはいわゆる「良い人」にこそ 起こるのだというDVの病理を端的に表しており、DVの実情を知るには 良い本だと思う。 他方、DVの解決に関しての内容は薄いという印象を免れない。また、 DV加害者に対して同情的な記述が散見され、「DVは犯罪行為である」 「一方的な暴力はいかなる理由であろうと決して許される行為ではない」 という考えはこの方にはないのだろうと思わざるを得ない。例えば 73Pの「私は(加害者に)同情をしないではいられなかった」(中略) 「私だって同じ立場であるなら、衝動的に暴力をふるわないでいる 自信はない」等という記述はDV容認と取られても仕方ないと思う。 特にDV被害者の方はこの辺りの著者の姿勢をよく知った上で購読すべし であろう。
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