絶妙な例題とその丁寧で解りやすい解説が、経験豊富さと誠実さを感じさせる良書。
「DTMによる」と銘打ってはあるが、マシンによってバラツキの多いDTM環境設定
についての記述はあえてばっさりと割愛している点がかえって好印象です。
既存楽曲からの例示をあえて無くし、ピアノの原曲を、実際に演奏されることを想
定しながら編曲していく過程を事細かに解説しています。オーケストレーションがた
だの独りよがりの創作ではなく演奏者への配慮の結晶であることがよく解りました。
音階の英語名C,D,E,F..や和声法のI,IV,Vといった用語が特に解説も無く登場するので
ある程度の楽典の知識は必要とするかもしれません。
少なくとも私は伊福部昭さんの管弦楽法を読んだ時よりも「やってみたい」感が
沸き起こってきました。