前半は2008年に上演されたミュージカルのために書き下ろされた曲、
後半は昨年初演、今年再演される夜会からの曲で構成されたこのアルバム、
かなりのクセ者です。
どれをとっても、簡単には馴染まない、
過去に前例がないくらい「なつかない歌」ばかり。
たとえば、前半の曲を並べて聴いてみても、
「SEMPO」のストーリーやシーンが容易に浮かび上がってくるわけではない。
それらの歌は、もっと抽象的で現代詩的な言葉で綴られているから。
一回、二回聴いたくらいで「この曲、いい曲好きな曲」なんて感想は持てやない。
このアルバムは何なんだ?って戸惑いが頭の中をグルグル回ってる。
どエライ賞を授与されて、話題の映画の主題歌を担当し、
これを機会に中島さんとお近づきになろうか…と手に取った人や
安易に恋歌や応援歌を求めて近づいてきた人たちは弾き飛ばされてしまうかも。
ある意味「挑戦的」で「挑発的」、
野心作か、冒険作なのは間違いない。
この人はどこまでも安全地帯には留まらない人なんだなぁ。
自分のやりたいことを追いかけている人だ。
だから好きなんだよなぁ。
タイトルに偽りはなく、
歌で表現できる「劇的効果」を狙ったものばかり。
万人に広く聴かれる歌ではないだろうけど、
これからどこに向かっていくのか、興味は尽きません。
どこまでも、ついていきますよ。