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「明日は晴れる必ず 俺には分かる」(「DON QUIJOTE」)。なんとシンプルな美しさだろうか。文語調から口語へ、しかし散文に陥ることなく飽くまで詩的な吉野の歌詞の新鮮さ。まるで発電所のごとき二宮と田森のリズム隊は、そのパワーこそ不変ながらより繊細に大胆に、一瞬の間合いで技を決めてくる。
久々にレコーディングの場をアメリカから日本に戻し、小谷美紗子のピアノ参加が実現した「矯正視力0.六」。このアルバムバージョンでは、歌の持つ力を再認識した。3ピースにこだわらず、ピアノが加わることによってこのバンドのある種の神聖さや、曲が持つ「朝」のイメージが増幅された効果は大きい。本気の人は何度でも新生するものだと感じ入る作品。(石角友香)
内容(「CDジャーナル」データベースより)
マキシ「矯正視力○.六」に続いて1年半ぶりのアルバムが登場。感情をゆさぶる日本語ロックによるエモーショナルなサウンドが切ない。パンク、ロックなどのカテゴリーを取り払った傑作だ。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
とくにここ数作は、88年の結成から続くキャリアの重みを反映させた、深い作品が続いている三人組。先行シングル「矯正視力〇・六」と同様、心の闇を表現したようなアートワークとタイトルだけで、まず本作の内容に思いを馳せることになる。ところが、じっくりと入り込んでくる11の新たなマスターピースは、聴き手の解きほぐす優しさを持ったベクトルで、シンプルに情景を描いていく。もちろん、一方で吉野寿(vo、g)の歌をはじめとした熱さは随所に渦巻いており、特にライヴで体感するような激情は重要な柱だ。ただ、日本語にこだわった歌詞を含め、それらのバランスにある種の達観が感じられるのである。器楽的なアンサンブルや細かなアレンジに見出せる経験で培われた巧さと、その場でしか発生し得ない瞬間的衝動の融合と言えば簡単だが、これは上辺だけをコピーしたようなバンドには到達できない領域だろう。過去も現在も未来もある。魅力を再認識させられる一枚だ。 (土屋京輔) --- 2004年09月号