この漫画は絵だけでも楽しめる。
黒と白のコントラストが絶妙な味を出していて、その絵を魅せるためかトーンは最低限しか使用されていない。
コマの構図も独特で良い演出をしていて、非常にオシャレな漫画だと思う。
これほど絵が魅力的な漫画も、そうはないと思う。
しかし、人にオススメできる代物ではない。
逆に言えば、この絵を気に入らなければ、この漫画の魅力はそこで尽きてしまうからだ。
物語としては非常に退屈である。
この作者、物語をつくるのがどうしようもなく下手だ。
まず、起承転結が存在しない。
ただひらすら、アクションとフラッシュバックを繰り返しているだけの展開である。
伏線の張り方からも、おそらく今後も「戦闘」と「(誰かの)過去の記憶」を行ったり来たりでノロノロと展開していくことが予想できる。
簡単に言えば、雰囲気だけの浅はかな物語だと思う。
娯楽的にも退屈であり、その上内容も薄い。
テーマ性なんてものは微塵も感じたことはない。
少し急いで読めば、読み終わるのに5分もかからないかもしれない。
個人的にも今後の展開には既にそれほど期待していないし、良くも悪くも、もはや画集のような感覚で買い続けている。
しかし、確かに“雰囲気だけ”だが、その“雰囲気”を好きになれば、とことん好きになれる漫画だとも思う。
全くオススメはしないが、表紙の絵が好きだという人は一度見てみると良いかもしれない。
この漫画の楽しみ方としては、読むのではなく、浸れ。