本仁先生の作品に接するのは初めてでしたが、絵の美しさと上手さに目を奪われて手に取り、読み始めたあとはキャラクターとストーリーに夢中になって、ドキドキしながら三巻を一気に読み終えました。
「寂しがりやの野良犬」テルと、見た目も中身もカッコいいミキが出会い、お互いにとってかけがえのない存在になっていく過程が、効果的な「犬」の比喩と、説得力のある心理描写をもって語られています。何度か繰り返して読み、行間が読めるようになってくるとますます味わいが増し、テルの切なさとミキの強さと優しさが胸に迫ります。
全篇にあふれる疾走感と青春ならではのキラキラ感がたまりません! それぞれの親友である柏兄弟との確執を軸にしたストーリー展開がすごくよく練られていて、恋だけではなく友情もたっぷり描かれているところが、物語に広がりと深みを与えているのかなと思いました。だからなのか、読後感がすごく爽やかで良かった!
じゃれあうことの延長線上にあるようなテルとミキのHは、けっこうあからさまな描写なのに不思議と清潔感があります。二人の表情に色気があってすごく素敵だし、人の体や体の動きをきちんと描ける漫画家さんなんだな、と感心しました。
絵もキャラもストーリーも文句なしに素晴らしく、疾走感と青春の甘酸っぱさにあふれた最高の作品です。読んで損なしです!