高評価をつける人と、低評価をつける人がはっきり分かれる好き嫌いが強く出る作品だということは他の方のレビューでもおわかりになるでしょう。
そこから低い点のレビューの方の人を支持する意見の数、その方の他のRPG関連作品のレビューをみていただくと、状況がよくつかめるかと思います。
つまりはD&Dというタイトルにはある種の思い入れがある人が多くて、過去の「自分の知っていたD&D」と異なることが許せない人もいるということ、ただし、そういう人は決して多数派ではない、ということです。
北米中心に圧倒的な支持を受けるD&Dが30年以上の歴史の中で生き残ってこれたのは、面白さということに貪欲だったからでしょう。この作品はジャパニーズテイストかつ今風の遊び方をしているゲームプレイをリプレイ形式で書き起こしたものですが、参加者たちは前作同様、とても楽しんでいるのが伝わってきます。
そして、この「ゲームを楽しむこと」を否定するような考えは、正当派の「ゲーマー」(コンピューターゲーム同様ゲームをやりこむ人というニュアンスとともにゲームを愛する人というニュアンスを強く含みます)、もちろんD&Dの本国のファンや制作者にも欠片もないということです。
彼らが本書を何らかの手段で読むことができたなら、これもまた一風変わっているけれど、一つのD&Dの形として快く受け入れてくれることでしょう。かつてのD&D関連の「ロードス島戦記」や「よく分かる本」もそのように楽しさに前向きなファンが受け入れ、支持してきたものなのですから。