Bryan Adamsが,アメリカで全国区のアーティストとなった作品.これの次"Reckless"で世界的にブレークした.これをLPで買って聴いていたとき,おじさんは高校生だった.3曲目"This time"のサビの最後の歌詞,"I'm gonna make her mine"なんてことは,こっぱずかしくて口にできなかった無垢な俺.それが今や「まいうー」とかほざいているデブおやじになってしまった.
'59年生まれのBryan Adamsは,本作のリリース当時で23歳.前作"You want it, you got it"以来,Bruce SpringsteenのアルバムをミックスしていたBob Clearmountainを共同プロデューサに迎え,相棒Jim Vallanceと丹念につくった曲の数々が聴ける.オンタリオ出身の田舎者が,何のひねりもつけず,ストレートにロックしている本作のような作品は,今の作品ではもうめったにお目にかかれない.バラード"Straight from the heart"の歌詞みたいに告白していたら,俺のこれまでの人生に多少の色はついたのだろうか.俺は当時流行ったネクラ男だったわけだが,彼は永遠に俺の心のアニキ,brother in heartである.
"Let him know"で東京の国際音楽祭にエントリして,端にも引っかかんなかったのは意外なエピソード."This time"ではForeignerのヴォーカル,Lou Grammがバックで参加.骨太ドラムスのMickey Curryは,この後Hall & Oatesのバンドで一躍トップドラマーになった.ギターのKeith Scott,ベースのDave Taylorあたりは,今でも彼の作品に参加する仲間達だ.これを聴くと元気になることうけあい.特に当時本作を聴いていたおっさん方面(偏見)."The best was yet to come"である.この最後の曲もいいバラードです.