日本では“ひとまねこざる”で知られるジョージの活躍を描いた絵本ですが、しっかりした英文で書かれており、辞書を使用しながら1時間ほどで楽しく読みたい一冊です。主人公の頭の良い猿のジョージが博物館の教授に依頼されてロケットに乗って宇宙旅行に挑戦する話です。宇宙旅行で人間が無事に生還する現代の感覚では、ジョージが勲章をもらうまでの偉業をなしたということはピンとこないかもしれません。しかし、この本が出版された1957年の時点では、宇宙ロケットの実験に利用された猿はすべて死んでいます(1959年に最初に生還に成功)。この本でジョージのもらう勲章は、実際に宇宙に散った多くの猿や犬をはじめとする動物たちへの勲章でもあります。子供たちは勿論、大人も、時代の背景を考えて味わいたい作品です。なお、ジョージ W ブッシュ大統領は、よく猿に模されて漫画で揶揄されていましたが、そのモデルはこの本のジョージであると思われます。