CS&Nデビューアルバムの最新リマスター盤。Rhino編集によるHDCD仕様。前回(1994年)のリマスター盤ですでに満足できる水準だったので、最大の目玉は4曲のボーナストラックだ。順に解説すると、ボーナス1曲目(#11)は、のちにStillsのファーストソロに収録された曲で、ソロではすべてを1人でやっているが、ここではCSNのハーモニーになっている。こっちの黄金のハーモニーのほうが個人的にはずっと好み。2曲目(#12)は、のちにCrosbyのファーストソロに収録された曲だが、ソロのバージョンよりかなりキーが低い。ソロのバージョンのほうが完成度は上だと思う。3曲目(#13)はニルソンの歌で有名なFred Neil作『うわさの男』のテーマで、S-C-Nの順で声が重なる妙味は何とも...それでも、当時のオリジナルアルバムに他人の曲が入る余地はなかっただろうから、いかにもボーナストラック向き。ボーナスの最後(#14)は、Youngの加わった次作Deja vuのハイライトの1つ、Nash作のTeach Your Children(尤もDeja vuのこの曲の録音にもNeilは不参加だが)の2番目のデモで、Crosbyとのデュオ。一番興味深いのがこのボーナス。ビートルズのアンソロジーに通ずる感動がある。
94年リマスター盤を持っていても、熱狂的なファンには決して外せない一品だ。
1点減点なのは、オリジナルからの改変のため。まず、#10の直前に入っていたCrosbyの鼻歌がカットされている。もう1つはブックレットの裏表紙。ドアのところに不気味に写るドラマーDallas Taylorの姿が消されていること。D.Taylorの自伝"Prisoner of Woodstock"でこの写真が使われているため?いずれにしても「改変」は気持ちのいいものではない。