1243ページの超大作。読むのに時間がかかったが、でも、長すぎると思ったことは一度もなかった。次から次へと展開するストーリーに常にわくわくさせられた。読後の充足感はとても高い。長く時間をかけて読んだ物語であるだけに、読後の余韻はなかなか消えない。
この本、今朝日新聞に連載されている筒井康隆の読書歴のなかで彼が少年期に読みふけった一冊として紹介されているが、同様の体験を有する識者・文化人の数は多い。だから、50代になった自分としても、遅まきながら、一度は読んでみたいと思っていた。読んでよかった。デュマの遠大な構想力には恐れ入った。ついでながら、19世紀のヨーロッパ社会はこんなだったのかと垣間見ることが出来たのも良かった。
なお、自分は当初岩波文庫で読み始めた(岩波の翻訳は良いと思う)のだが、本屋(と言うか、ブックオフ)で全巻揃えて購入するのは結構大変だったので、注文してこのPenguin Classicsの英語版で読むことにした。それに、値段的にも岩波文庫全巻を揃えるよりも安上がりになる。ただ、この一冊は重くて嵩張るので通勤電車の中や旅行時の携帯には難があった。なお、Worsworth Classicsからもこの本が出版されているが、どうやらそれは抄訳であり、訳もPenguinの方が読みやすいとの評である。