内容紹介
2007年10月~2008年1月にわたり、山口情報芸術センター(YCAM)にて発表された、かつてないスタイルの建築展 Corpora in Si(gh)te コーポラ・イン・サイトのドキュメンテーションおよびコンセプトブック。このプロジェクトの作者であるdoubleNegatives Architecture(ダブルネガティヴス・アーキテクチャー) メンバーによるプロジェクトの解説やテクスト、キュレータのテクストなどを収録。 Corpora in Si(gh)te コーポラ・イン・サイト YCAMを中心とした敷地全域 [館内、中央公園] に、多数のセンサーを付設した メッシュネットワークを形成し、リアルタイムの環境情報 [気温、明るさ、風 向、音・ノイズetc.] を広範囲に収集・集積していく。そのデータ解析をもと に、特殊な結節法則によって構造化される不可視の建築が、リアルタイムプロセッシングによって、館内・野外に生体のように成長または減退しながら生成されていくというプロジェクト。この〈情報建築体〉は、情報/建築の各結節点 (ノード) から、自らをノーテーション (空間表記) する知覚ポイントを持つことによって、時間軸に沿って建築全体を多様な形態 (Corpora) へと変容させて いく独自の空間認識とシステムを内在している。Corporaは、ここでは総体を構 築していくシステムとして作動し、環境に生息するかのような建築のディテール の変化は、館内のいくつかのポイントからAR (オーギュメンテッド・リアリティ /強化現実) 技術により、実風景に重ねられた (オーバーラップ) 映像として、 観客に向けて視覚化される。 ヴェネチア・ビエンナーレ 第11回国際建築展 にてハンガリー代表に選出され、giardini公園を敷地として使いハンガリーパビリオンにて展示を行う。(Solo exhibition, September 14 - November 23, 2008)
著者について
建築家 市川創太を中心に1998年に開設。プロジェクトごとに専門家によってメンバーを編成。ハードウェア/ソフトウェア両側面の技術を駆使し、多様なメディア、プラットフォームを横断しながら建築のビジョンを提案している。空間を計測する装置・プロセスとして「建築」を位置づけ、空間ノーテーションを提示するインスタレーションから3次元音響システムを使った音の建築などへと展開。空間計測の対象はネットワーク空間にまで言及される。市川は個人活動としてアーティスト三上晴子とgravicellsを共作している。