STPのひとつの完成形、それを見事に提示したデビュー作にして傑作と呼ぶべきアルバム。
リリースから約18年たった今でも、何の迷いもなく投げ込まれる数々の球筋(楽曲)の素晴らしさに、あっという間に聴き終ってしまう。
完成形(その1)、スコットのメロライン、歌詞、そしてタイトルの妙。必ず裏読みしたくなるように謎めき、どれもシンプル、キャッチー、そしてユニーク。たとえば、いかにも“アレ”っぽい内容だがそれだけでもなさそうな2、苦い味わいの歌詞と哀愁の漂うメロがマッチする7、タイトルだけで引き込まれる9、などなど。(その2)、エリック(Ds)・ロバート(B)・ディーン(G)、彼らは3人という編成で生みだしうる最高レベルのロックグルーヴを、全曲で見事に展開する。中でも6、リズム隊にぶっ飛びます。(その3)ブレンダンとの相性の良さ。1と2の曲間の短さが2の爆発力を倍加、冗談かマジかわからぬ10の最後に「だから、なんなの・・」とひと言入れて11を炸裂。芯のある良い音を出せる3人の良さを活かすため、Vo以外のオーバーダブを少なくし、大きな音像を巧みにブレンドすることで見事な空間を作り出す。STPとプロデューサー・ブレンダンの相性は、最初から抜群なのだ。
聴く気も失せるあんまりなジャケットワークのマイナスもなんのその、4人はこれまた傑作のセカンド、佳作のサードと、”新たなる”完成形を僕らに見せてくれる。