MAGMAのライヴはどれもすごいとしか言いようがないのだが、このアルバムも例外ではない。
時期的に「Attahk('78年)」発表後のシンフォニックなジャズロック志向からファンキーな音楽性へと移行していった過度期のライヴであり、収録曲も大半が当時Kヴァンデが好んで聴いていたと言うソウル・ファンキー志向の強い曲が多い(問題作・「Merci('84年)」に収録される曲もいくつか演奏されている)。そのため、従来の圧倒的なスケールを持ってリスナーを驚愕させた70年代の彼らの(というかKヴァンデの)音楽が好きな人は少し抵抗があるかもしれない。
ただ、圧倒的な演奏力とハイテンションはそのままで、熱のこもったすばらしい演奏であることは間違いない(Aktシリーズの中では音質も良い)。特にDisk2に収録さている30分を超える大作「Zess」は、従来のMAGMAリスナーも衝撃を受けるだろう。特にKヴァンデの人間離れしたヴォーカルは寒気がするほどすごい。この人、ドラムも驚異的だがヴォーカリゼイションも驚異的過ぎる。それに挑むように演奏もヒートアップしてくる中盤〜終盤は必聴。個人的には彼らの数々の代表曲のひとつに入れてもおかしくないと思う。
しかもこの曲は「抜粋」らしい。なんなんでしょう、Kヴァンデって人は。天才の頭の中ってどうなってるんでしょうか。
はっきりいって、この1曲のためだけでも手に入れる価値は思う。ヨーロッパではこれのビデオ版も出ているらしいよ。見てー!