ベートーヴェンの弦楽四重奏曲(全16曲)は、交響曲に勝るとも劣らない傑作群で、前期、中期、晩年と、この作曲家の年代ごとの側面がはっきり出ています。特に晩年は「第九」以降の重要な作品群で、大傑作です。
あまりに完成度が高いので、ブラームスがなかなか弦楽四重奏曲を書けず、3曲しか残せなかったというエピソードも有名です。
このセットはバラの国内盤も安いのですが、その国内盤2枚と変わらない値で7枚組の全集が買えるのですから、ありがたいです。
すでにうっかり国内盤を何枚か買ってしまった私も、重複を承知で買いなおしました。
録音は上質で、残響の多い教会で演奏されています。時々鳥の鳴き声が聞こえます。
アルバン・ベルク四重奏団(ABQ)の演奏について語るほどの、弦楽四重奏団に対する知識はないのですが、
エマーソン四重奏団の全集 と比べると、どちらも技術的には完璧ですが、ABQは緩序楽章のテンポがやや速めで、滔々と歌うという感じではないかもしれません。
この辺は好みの問題だと思います。
7枚に収録するためか、曲順がかなりバラバラで扱いにくいです(1-7-2-6-16番といった順番)。こんなに無理して収録するなら、8枚組にすればよかったのに、とも思います。
また一枚一枚の紙ジャケットの裏側には、一般的なボックスものCDと違い、各楽章のデータや時間が書いてありません。
これらはそれほど大した問題ではないと思いますが、念のため。