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25 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
環境問題による社会の崩壊,
By 第1章は著者が子供の頃に係わった米国モンタナ州から始まる。あんな田舎の州に何があるのだろうと思ったが、廃鉱山の後始末、雪解け水が減ることによる水分配問題、外来種の侵入など、身近な環境問題があることから入っていく。 第2章からは、過去の崩壊した社会の事例を、イースター島、グリーンランドのバイキング植民地などに取り、環境破壊・気候変動・外敵・交易・環境問題に対する社会の反応などの切り口で、検討していく。 そして、現代の事例として、ルワンダの大虐殺と人口過剰、同じ島の東西にありながら森林保護で逆の道を歩んだハイチとドミニカ、中国・オーストラリアの抱える問題を、環境の観点から説明している。 最後に、現代の社会は、オランダの干拓地のように一度堤防が決壊すれば貧富に関係なく全員が被害を受けるようなものだと説明し、環境問題に対する注意喚起をして、個人でできることから始めようと言っている。
16 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文明の崩壊と環境問題,
By shorebird (横浜市青葉区) - レビューをすべて見る これでもかこれでもかという崩壊の歴史の提示により迫力満点の本に仕上がっている.日本も戦国時代には森林破壊の危機だったところを徳川幕府の長期的政策により森林が保たれたとか,オーストラリアは実は(鉱業を除き)農水産物資源に乏しく競争力も無くヨーロッパ中心主義の価値観を変えなければ生活水準低下の危機にあるとか結構驚きの記述も満載.同じ島にあるハイチとドミニカの歴史も興味深いし,ビッグビジネスがすべて環境破壊的であるわけではなく,過去の失敗でコストを払って学習していたり,環境保護と企業の利益が一致する仕組みが(消費者の環境コストを少し高い製品価格という形で支払う)あれば環境保護的なビジネスモデルになりうるというのも示唆に富む. しかしもっとも迫力があるのはイースター島の文明の崩壊とグリーンランドのノルマン植民地の崩壊である.前者は長期的視点に立てなかった人々の悲劇,後者は自らのアイデンティティを変えられなかった人々の悲劇である. 示唆に富む著述がてんこ盛り,環境問題の解決の鍵は長期的視点を保つ仕組みづくりと人々の価値観を変える決意だという結論には説得力がある.
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文明崩壊ではなく人類崩壊………,
By king-murakami-freak (東京都葛飾区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: Collapse: How Societies Choose to Fail or Succeed (ペーパーバック)
手に取るまでにだいぶ迷ったのだが、結局購入してしまった。やはり興味深く読ませてもらった前作「Guns、Germs、and Steel」よりも自分が生きている現代に通ずるところが大きいので更に楽しく読ませてもらった。Diamondは自国アメリカから現代文明が凝縮された代表例として日本よりも面積の大きいモンタナ州を選んで、この力作を開始している。だがモンタナはアメリカであり、先進国の一部である。 次の章からはあのモアイ像で有名なイースター島を初めとする太平洋の諸島の凄惨な歴史を描いている。いろいろ議論の多いところのようだが、Cannibalismが実際に存在しなかったとしてもこれらの島々が極度の食糧不足に陥ったことは間違いないようだ。世界の人口が爆発的に増大し、食糧の生産がそれに比例して増大しなかったら『地球島』になってしまうのではないかと考えて、思わず身震いしてしまった。 その後の章では記憶に新しいアフリカでの大量虐殺が単に民族間対立ではなくて地理的、経済的な背景があったことを教えてくれた。また同じ島の中に数々のメジャーリーガーを輩出しているドミニカン共和国とアフリカ以外で最も貧しいとされているハイチがあることもDiamondは見事に対比してくれた。 胸のすく爽快感溢れる作品とは決して評価できないが、費やしたお金と時間に十分報いる力作であり、さまざまな現代の問題を考えさせてくれる作品であると考える。
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