ジャンゴ生誕100年だからといって、格別ジャンゴの復刻CDが次から次へ発売、ということではないようで寂しいが、すでに多くのCDがカタログにあるという事情も影響しているかもしれない。
しかし、それでは満足のいく素晴らしい復刻が手に入るかというと、そううまくはいかないようだ。
ジャンゴ研究家にでもなろうかという人向きには、FREMEAUX & ASSOCIESのINTEGRALEという全20巻40CDの全集が良いと思うが、実際には完璧に網羅しているわけではなく、しかも、日本ではかなり入手が難しい。
このJSPのセット物5箱のシリーズは、上記の仏盤に次ぐ充実ぶりで、アコーデオンの伴奏やシャンソンの歌伴までは必要ない、という人にはぴったりだ。再録技術も優秀で、値段も安い。ただし、録音日付順に並んでいるわけではない。
次に位置するのはメンブランの10枚組と米DRGの「アメリカン・フレンズ」(3枚組)か仏EMIパテの20枚組のどちらかだ。どちらも最初期及び最晩年は含まないが、パテ盤はブリキのバケツの中で鳴っているような音がしないでもない。さらに、ホーキンスとのスターダストが、クレジットはされているものの、実際には収録されていない。ガーネット・クラークとの同曲がだぶっているのだ。これはいただけない。やはり、内容、金額からいっても前者の組み合わせか。
10枚なんて聞き通せないが、ちょっと聞いてみたいという人には英DEJAVUの5枚組が良いだろう。ちょっと色を付けすぎているかなという気のする音質だが、値段も安いし、絶頂期の演奏でまとめられているので、特別なファンでない限りは、これでも十分楽しめると思う。他でめぼしいのは、英プロパーの4枚組。これも素晴らしい選曲で楽しめる。