木村カエラというアーティストは非常に評価が難しいアーティストだと思います。そのルックスからアイドルよりのガールズポップととらえる方もいるでしょうし、ライヴを観るとモッシュ&ダイヴが起こるほどロックキッズにとってはロックアイコンというイメージもあります。それだけ多くのリスナーやファンを巻き込む潜在能力と魅力があるとも言えるわけですが。
このアルバムを聴くと確かに統一感がないというか、1曲1曲がバラバラな印象はあります。作曲陣がみんなバラバラの個性の持ち主なので、当然と言えば当然の結果かもしれません。しかしそのことが木村カエラの魅力を損なっているというわけでは決してありません。ガールズポップ的なキュートな側面が多少薄まり、ロックアーティストとしてのアーティスティックな側面が曲やヴォーカルに強調されているので、違和感を覚えるファンもいるのでしょうが、彼女の力強いヴォーカルの魅力とポップセンスは素晴しいと思います。
先入観を捨ててこのアルバムを聴けば、木村カエラが純粋に素晴しいアーティストであることがよくわかります。ただやはり「リルラリルハ」のインパクトが尋常でないので、他の曲がかすんでしまっているように感じる方もいるでしょうが、何度か通して聴けばそれぞれの楽曲にハマってくるはずです。個人的には「BEAT」「C−hildren」のロック感は最高です。