基本的に私の好きな音楽は想像に浸れたり、いろいろな捉え方が出来るものだ。
それを考えると髭の音楽というのは最高にそれを感じれるものだ。
私はメジャー・デビュー作の「Thank you,Beatles」が最高作だと思ってるが
この作品はそれに勝るぐらいの勢いを持った快作だと思った。
まずアルバムのテンポがいい。これは基本だが非常に重要なことで、
曲数が13曲あるのに全然長く感じずに腹八分で聞けるテンポだ。
緩急のつけ方もバッチリで、一曲の長さもちょうどいい感じ(大体3分間くらい)になっている。
更に詞の世界もいよいよ手に負えない、皮肉だか皮肉じゃないんだか増増わけの判らない、
タイトル通り混沌としたものになっていて非常にスリリングだ。
ただ、この間須藤寿がNHKのラジオで語っていたがこの歌詞というのは
最終的には自分に向かっている、というものらしい。
それを考えると自分に向かって「金輪際 お前にだけは会いたくない」と向けるのも
凄いなあ、と思う。
曲調も非常に勢いがあり、肉肉しいバキバキとした聴き応え十分の音像になっている。
個人的には「溺れる猿が藁をもつかむ」「B級プロパガンダ」はダイナミックで
ストレートに捻じ曲がっている感じがしてたまらない。
シングルにもなった「ボニー&クライド」は今まで以上の広がりを感じさせる、
「ダーティな世界」以来のアンセムソングだと思った。
今まで以上にロック度が高まった髭(HiGE)、この調子で毒や混沌を撒き散らして欲しい。
髭はもっとポピュラーな存在になれると思う。